結論から書くと、9試合しかないのに6時間以上かかった上に、メインがほぼ何もしないまま金的で終了、というなんとも後味の悪い大会になってしまいました。

第1試合:
○藤井 恵(2R腕十字)瀧本美咲×
終始積極的に攻めた藤井選手が、最後は十字を極めてレフェリーストップ。瀧本選手も健闘しました。この時点での客の入りは4〜5割。

第2試合:
○大沢ケンジ(3R判定)植松直哉×
大沢選手、終了直前に、右のパンチでふらつかせ、さらに追い打ちの右でダウンを奪って判定勝利。

植松選手は、タックルから上になる機会は多かったものの、そこから攻めきれず。

大沢選手、勝利後のインタビューで、3月の後楽園での外薗戦を示唆していましたが、植松選手よりパワフルなテイクダウン、そして植松選手より堅くポジションをキープしそうな外薗選手相手では、今日の試合を見る限り、結構厳しくなりそうです。

第3試合:
○廣田瑞人(3R判定)ダニーロ・シェウマン×
僕的には今日のベストバウト。廣田選手、スタンドでのパンチに加えて、腰の強さ、組んでからのヒザ、上になってからの鋭いパウンドと、良さを存分に発揮。この試合のときエンセンが僕の近くにいたのですが、エンセンも「この日本人の選手イイネ」と褒めてました。今すぐウェルターのトップどころと試合しても「いけるんじゃないか」と思わせる試合内容。次は、シャオリン、ダメなら石田選手か天突選手との試合を見てみたいです。

シェウマン選手も負けましたが、意外に打撃も積極的で良かったと思います。

第4試合:
○不死身夜天慶(3R判定)阿部裕幸×
不死身夜選手がパンチで打ち勝って勝利。阿部選手も、ジャブ、ローと結構返してはいたのですが、ポイントは取れず。不死身夜選手、大きいパンチをまとめて叩き込めるのは魅力。石川選手との殴り者対決を見てみたい。

第5試合:
○リオン武(3R判定)石川 真×
ここから第2部。客の入りは7割くらいでしょうか。

試合は、リオン選手が2度のダウンを奪って判定勝利。石川選手は、手数では上回っていただけに残念。阿部戦、ルミナ戦もそうでしたが、ダウンしやすい(そして回復も早い)体質なんでしょうか・・。リオン選手には、勝機に畳み掛ける強さを期待したいところ。

第6試合:
○アントニオ・カルバーリョ(2Rレフェリーストップ)佐藤ルミナ×
ルミナ選手、試合序盤から、パンチ、ヒザ、引き込んで十字、スタンドに戻ってそり投げ、パウンドと、ここまでは良かったのですが、1R終盤にマウントを奪われパウンドを浴びると失速。1Rはしのいだものの、スタミナ切れは歴然。2Rの前半にまたもマウントからパウンド連打されたところでレフェリーストップ。

勝ったカルバーリョ選手は号泣。彼の嬉しさが伝わってきて、なんか今後も応援したい気持ちになっちゃいました。

ルミナ選手は本当にもったいない。毎回のことですが、瞬間的に素晴らしい動きはするものの、ポジションをキープする、ポジションを与えない、悪いポジションを返す、ということができない。あれだけの運動神経の持ち主なのですから、柔術的な動きをしっかり学べば、それだけで随分違ってくるのに、と思うのは素人考えなのでしょうか。

第7試合:
○石田光洋(3R判定)冨樫健一郎×
1Rに富樫選手が十字でかなり長い間キャッチを奪うも、2、3Rは石田選手がタックルから上キープ→パウンドでポイント取って逆転勝利。

第8試合:
○青木真也(3R判定)菊地 昭×
1R、青木選手が外掛けから強引に押し倒してテイクダウンに成功。青木選手はマウントからパウンド。菊池選手がスタンドに戻して1R終了。

2R、スタンドでもつれたところを菊池選手がバックを奪う。菊池選手バックをキープしたまま自ら後ろに倒れこみグランウンドへ。菊池選手が終始良いポジションをキープして2R終了。

3R、今度は青木選手がスタンドでバックを奪う。青木選手はそのまま背中に飛びついて、コツコツ殴り始める。菊池選手の出血で何度か中断されたが、菊池選手が青木選手を背負う展開
は変わらず3R終了。

判定で青木選手勝利。青木選手は試合後のマイクで「修斗が一番。俺は修斗以外はやりません」と宣言するも、以前に引退を匂わす宣言をしておいて、今更そんなことを言われても、という気がしないでもない。菊池選手は菊池選手で主戦場はすでにHERO’Sだと考えてるだろうし、こういう二人のタイトルマッチはちょっと寂しい。

第9試合:イトルマッチ 3回戦>
○川尻達也(1R反則)ヨアキム・ハンセン×
ファーストコンタクトが金的で川尻選手悶絶。しばらく待つも
続行不可能との判断で試合終了。

メインがこんな形で終わったにもかかわらず、あまり客席から不満がもれなかったのは、万全の状態でもう一度試合をやらせたいという気持ちの他に、長い興行で疲れて早く帰りたい気持ちもあったからだと推測します。

総評:
・間延びした興行(二部制、調印式、国家斉唱、タイトルマッチ宣言、金的回復の待ち時間等、とにかく試合以外の時間が長すぎた)
・代々木第二は音響設備が弱い(音量が小さいだけ?)
・客の入りも微妙に悪い
・上記により、客席あまり盛り上がらず
・廣田選手は期待大

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