ビジャがロスタイムに劇的なゴールを決めてスペインが2−1で勝利。細かいパスとドリブルで崩すスペインと、守備から長いボールでカウンターを狙うスウェーデン、それぞれの特色が出た試合だった。

ロシア戦ではそれほど感じなかったが、スペインのサッカーは面白い。小柄でテクニックのある選手がドリブル、細かいパスで崩していくサッカーはアルゼンチンのそれに似ている。ビジャ、トーレス、シルバ、シャビ、イニエスタ、そして控えのセスクやカソルラまでとにかくテクニシャン揃い。見ていて楽しいサッカーをするので今後の試合も楽しみだ。

スペインの先制点をコーナーキックから。ショートコーナーからシルバが中へクロス。フェルナンド・トーレスが足をいっぱいに伸ばし、足の裏で合わせた。

スウェーデンが追いついたのは前半33分。スウェーデンが自陣からアンデションが長いパスを右サイドのストールへ。ストールがシンプルにクロスを上げゴール前のイブラヒモビッチへ。若干トラップをミスした感じはあったが、イブラヒモビッチが強さを見せて、スペインDFセルヒオ・ラモスをかわしてゴール。

前半は、スペインがボールを支配する時間が長かったが、ほぼ互角の展開。状況が変わったのが後半。イブラヒモビッチが(ケガで?)交代してから。戦術の「軸」を失って、スウェーデンのカウンターから怖さが無くなった。

スペインも前半、(ケガで?)DFの要、プジョルを交代させていたが、攻撃では相変わらずボールをつないで攻めていた。

スペインらしさが出たのが後半17分。マルチェナが左サイドでボールを奪って途中出場のセスクへパス。セスクが中央のシウバへ。シウバが相手選手に囲まれながらも、左のビジャへパス。ビジャがドリブルで中に切り込んでシウバへ。シウバがシュート。GKにはじかれるが、ビジャがつめて再度シュート、これもGKにはじかれるが、こぼれたボールをビジャが拾って中央へマイナスのパス。これにトーレスが合わせた。このシュートは相手DFに当たって得点はならなかったが、流れるような連続攻撃だった。

スペインの決勝点はロスタイム。自陣からのロングボール一発でゴール前のビジャへ。DFが2人付いていたが、ビジャがスピードでかわしてきっちりとゴール隅に流し込んだ。

スウェーデンは、イブラヒモビッチが前半で退いたことが響いた。GKイサクソンは好セーブを連発していたが最後はビジャに決められてしまった。

スペイン先発(4−4−2):
FW フェルナンド・トーレス、ビジャ
MF シルバ、イニエスタ
MF シャビ、マルコス・セナ
DF カプテビラ、マルチェナ、プジョル、セルヒオ・ラモス
GK カシージャス

スウェーデン先発(4−4−2):
FW イブラヒモビッチ、ラーション
MF リュングベリ、エルマンデル
MF スヴェンソン、アンデション
DF ニルソン、ハンソン、メルベリ、ストール
GK イサクソン

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